言っても聞かなかった

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それ置いていくの?

聞く耳もたず

どうすれば?



<結論>

盗られて初めて言うことを聞いてくれた


更新日:2019年9月8日

前から注意していた防犯対策に聞く耳を持たなかった母が盗られてやっと聞いてくれるようになった話です。


庶民でもセキュリティ対策が必要

「うちには盗られるもの無いから」
と言っても、家に帰って泥棒と鉢合わせになれば相当怖いものがあります。

盗られたものが無いにしても、警察へ連絡しなければなりません。いろいろ面倒くさいことが山積みになりす。

それならば、そうならないための対策を事前にすべきなのですが、私も当然含めて、なかなか実行に移せないのが現状です。

私がセキュリティ対策の必要性を意識し始めたのは、海外に行くようになってからです。

海外に渡航する際に気をつけることを調べてみますと、日本では考えられないような犯罪が実際に起こっていることが分かります。

言葉も通じない、習慣も異なる異国の地では、「これでもか」というほど、注意するようにしています
旅行が台無しに?海外で気をつける7つのこと(AllAbout)
https://allabout.co.jp/gm/gc/448754/

渡航先に、現地に住むその国の友人がいるのであればまだ安心できます。何かあったときに相談できるからです。

私の場合、韓国ですと安心です。車で空港まで迎えに来てくれる「韓国の姉」や「韓国の父」がいるので大丈夫です。

「韓国の父」は、韓国の大学の先生ですし、日本に留学された経験もお持ちなので、日本語もペラペラ。

ドアトゥドアで移動できる貴族のような生活ができ、日本にいるのと変わらない精神状態で過ごすことができます。

ところが「フィリピン セブ島」はどうでしょうか?御多分に洩れず、英語学習のために3週間も滞在した観光地です。


フィリピン セブ島で語学学習3週間

私のように英語学習のために格安のセブ島を考えておられる方もおられると思います。

私も勝間和代さんと高城剛さんの本を読んでセブ島での語学学習を決意した口です。

韓国系はスパルタで、韓国食も美味しくいただける私にとってはピッタリと思われたのですが、韓国人のための語学学校ということで「何かあったとき」相談できる日本人がいないと心配です。

そこで、事務所に日本人か日本語が話せるスタッフさんがおられる学校を選びました。これは本当に正解でした。

<私がお世話になった語学学校>
CEGA(日本人経営)

ところが、いくら現地の学校に日本人が常駐しているとはいえ、その学校に行くまでの間や週末で語学学校が休みの日は自分で考えて行動しなければなりません。

最終的に私は、語学学校が休日のときは一歩も外に出ませんでした。

近くにスタバがあったり、大きなショッピングモールがあったのですが、出ませんでした。それは到着初日、両替に連れて行っていただいた際のことが理由です。

連れて行ってくだささった現地スタッフの方が異常に周りに注意を払っていたのです。両替自体は、近くのホテルでしました。

ただ、そのホテルに行くまでの間の道、つまり徒歩10分程度の間ですら「ストリートチルドレン」がまとわりつかないように私を保護してくれたのです。

連れて行ってくれたスタッフさんは、日本語を話せる現地の女性でしたが、そのときの目つきが鋭かったのを覚えています。

私を守る責任感からだけではないのは分かりました。つまり、外国人である私を連れて歩くこと自体、彼女にとってもリスクがあるということです。

その後、滞在先のホテルと語学学校までのたった200mの間でも、物乞いのおばあさんに追いかけられそうになりました。

治安良し!」を謳う語学学校ですら、この調子です。


海外に行くための準備と心構え

学校のカリキュラム自体は、本当に満足できるものでした。

ただし、宿舎は隣の声が丸聞こえでシャワーがシャワーにならないこと以外は、食事も美味しかったですし、スタッフさんも優しい方ばかりでした。

エアコンが壊れたときもすぐに対応してくださいました。

ただし、私たち日本人が考える「治安の良さ」とセブ島内もしくはフィリピン全体から考えた「治安の良さ」は違うのです。

さらに、現地に行くまでにも事前にしておかなればならないことがあります。

予防接種です。

私がフィリピンに行くと決めたとき、一番参考にしたのは外務省のホームページです。そこでフィリピンの状況を把握しました。

海外安全ホームページ(外務省)
https://www.anzen.mofa.go.jp
フィリピン 危険・スポット・広域情報(外務省)
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_013.html#ad-image-0

セブ島に関しては、2019年9月4日に「海外安全対策情報(2019年4月~6月)(セブ)」が表示されています。読むと怖くなります。

海外安全対策情報(2019年4月~6月)(セブ)外務省 *治安、一般犯罪等に関する情勢を報告
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=74756

予防接種については、外務省の「世界の医療事情」に書かれている「5 かかり易い病気・怪我」が参考になります。

フィリピン(世界の医療事情)外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/phili.html
5 かかり易い病気・怪我
(1)食中毒
(2)デング熱
(3)ジカ熱
(4)マラリア
(5)A型肝炎
(6)狂犬病
(7)麻疹(はしか)
(8)結核
(9)HIV感染・エイズ,性感染症
7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)
成人:A型肝炎,B型肝炎,破傷風,日本脳炎,狂犬病等の予防接種を推奨しています。
小児:日本の定期接種に加え任意接種を行うことを推奨しています。

私は、セブ島語学学習費用(スクール代、ホテル代、飛行機チケット代)に加え、予防接種に10万円かけました。

しかも予防接種は、普通の病院で受けていません。

梅田トラベルクリニック」さんという、海外渡航者のための予防接種を専門に扱う先生にお願いしました。


つまり、予防接種のために「岡山ー大阪」の往復旅費も追加となります。

「梅田トラベルクリニック」さんを選んだことは大正解でした。今年も、5年に一度の「狂犬病」予防接種を受けに行きました。

さらに、海外に行くために外務省が海外に行く前に登録を進めているサービスがあります。こちらも当然登録してから出発しました。

たびレジ(外務省)海外安全情報無料配信サービス
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
登録方法 たびレジ(外務省)
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/registration.html
外務省 海外安全アプリ 2019
外務省 海外安全アプリ 2019
開発元:外務省
無料
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ひとりで海外に行ったときの心細さ

私がひとりで海外に行ったのは、フィリピン セブ島とアメリカです。アメリカはシカゴ経由で、アッシュビルとボストンに行きました。

そんな私が、海外で必ず使うものがあります。

それは、腹まきポーチ、ザックカバー、そしてウェストバックです。


腹まきポーチは、命の次に大切なパスポートや現金など「すぐには使わないが無くなったら困るもの」を入れます。

基本、帰りの空港までチャックを開けることはありません。

ザックカバーは、かぶせることでバックパックのポケットやチャックの位置が分からないようにします。

日本ですと「雨よけ」としてしか使わないザックカバーですが、ひとりの海外では強力な「セキュリティ対策」となります。

ウェストバックは、その日に使うお金だけを入れておきます。バックパックに入れた財布を取り出すところを見られたら、後をつけられます。

ウェストバックの形は「四角」がおすすめです。端が細くなるタイプですと、中身があふれ出る恐れがあります。相対的に容量も小さくなってしまいます。

また、ウェストバックを前につけることで常に自分の視界にウェストバックが来るようにします。普段、使い慣れていない分、無くしそうになるリスクがありますので注意が必要です。

リスクの例:つい目の前に夢中になって、ウェストバックが邪魔になり置き忘れる。書類の記入時の空白時間は要注意。

当然、財布の中にはカード情報を抜き取る「スキミング犯罪」対策もしておきます。

*実際にカードに貼らなくても、カードと一緒に財布に入れておきましょう。私はそうしています。

今回、初めて見つけた素晴らしいウェストポーチがあります。ウェストポーチ自体がすでに「スキミング対策」済みです。


日本でも同じようにセキュリティ対策が必要

帰国した安心感は異常です。日本語が通じますので、とても解放された気持ちになります。

ところが、日本にも置き引きやスリは確実にいます。岡山の田舎にもいます。

岡山県人の私としては、大阪や東京の大都会に赴く際も海外と同じような装備で行きます。

ポスポートは必要ありませんので「腹まき」はさすがにしませんが、それ以外のセキュリティ対策はしています。

チャックには「簡易ロック」をしてバックパックの中身をすぐに取り出せないようにしています。


犯罪者としては、より簡単にスリできる人の方が良いので、犯人側から考えて「めんどくさいひと」になれるよう努力しています。

最近は、カバン自体にも「Tail Mate」という位置情報を特定できる器具を追加しました。置き忘れのみならず、置き引きやスリ対策です。


「Tail」はオーナー同士で助け合うことができます。しかも、探せる範囲は世界中です。

世界で使うことがないにしても、国内だけでも「無くなったものの位置特定」ができるだけでも助けになります。

財布とスマホには当然「ヒモ」か「チェーン」をつけています。私には、尻ポケットに入れて歩くなんて到底できません。


私からの忠告を聞かない人がいた「母」

そんな「やりすぎ」とも思えるセキュリティ対策ですが、「やりすぎ」と思えない日常は残念ながら来ていると思います。

岡山でも同様です。

私がひとつひとつセキュリティ対策を積み重ねている横で、まったく「ひとごと」として聞き流していた方がいます。母です。

母は私から見るとまったくの「ゆるゆるセキュリティ」。

財布は、チャックのついた手提げカバンなのに「開けっ放し」。日よけの腕ガードを自転車のカゴに「入れっぱなし」で市役所や店に入る。


「やりすぎ」の私からすると、ゆるすぎて見ていられませんでした。

気がついたときは、毎回、注意していたのですが「大丈夫、いつも置いてるし」のひとことで終わらされていました。

しかし、その注意をやっと聞き入れてくれる状況になってしまいました。

ついに「置き引き」されたのです。


いたって普通のスーパーで「置き引き」

自転車で乗りつけたスーパーは、以前からたまに来ているところで大変なじみのあるお店です。

自転車置き場は、道に沿った小売店もあるところで「まったく人がいない」場所ではありませんでした。

そこにいつものように「腕ガード」を自転車のカゴに入れてお買い物。

戻ってきたときには、自転車のカゴに入れた「腕ガード」は、ありませんでした。
つまり、置き引きされていました。

強風の日でしたので、飛んで行ったことも考えられますが、飛んだとしても近くに落ちているはずです。

母がキョロキョロしていたので、声をかけると「腕ガードが無い」と言うではありませんか。

やっぱり」いずれこうなることが分かっていたので、以前から注意していたのにも関わらずそのまま同じ行動をしていたのが理由です。

盗られたんやろ
と言い、周りを念のため確認してから帰宅しました。


小さく盗られた効果

「いつものスーパーだったら、盗られないのに」

過去の成功体験をいつまでも話す母でしたので、帰る間に手提げカバンのチャックは必ず締めることを改めて注意しました。

これまで私が「置きっ放しは危ない」「カバンのチャックを締めろ」といくら口うるさく言っても「そうじゃな〜」と言って確実に無視してきた母。

「小さく盗られた」ことがよほどショックだったみたいです。

外務省がいくら「治安、一般犯罪等に関する情勢」や「予防接種が必要な伝染病」の情報を訴えてくださっても、受け手である私たちがキチンと「聞く耳」を持たなければ響かないのと同じです。

実際に自分や身近な方がスリの被害にあったり、現地で伝染病にかからないと「自分ごと」にならないのです。

「**ちゃん、セブ島ですられたらしいよ」
「お隣の**さん、あのスーパーで置き引きにあったんだって」
と聞いたら、気をつけるようになるのと同じです。

「今まで大丈夫だったから」これからも大丈夫とは限りません。犯人にとって「めんどくさい客」にならないと更に世知辛くなる世の中を渡っていけません。

「明日は我が身」


まとめ

今回「小さく盗られた」ことで、母の行動がどう変わるか、また、私がどう変えることができるか、ある意味勝負です。

まずは、手提げカバンのチャックから始め、「財布にヒモ」「簡易ロック」までは進めたいと思っています。

どうしても「自分の使いやすさ」を重視してしまい、財布の取り出しやすさのために「チャックを開けっ放し」の母でした。

腕ガードにしても、帽子はキチンと店に持って入っていたところを見ると、母的なセキュリティのボーダーラインはありそうです。

このあたりの意識を家族全体で上げていく所存です。


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