公開日:2020年6月27日

澤上さんの新刊と言えば「ま〜た長期投資の宣伝かよ」とお思いになるかもしれませんが、

この本は長期投資の大切さは最後の第9章28ページだけで、後書きを含めた全体270ページ分の10%しかありません。

残りの90%に、この新刊の真骨頂が隠されています。

真骨頂とは、若くして父親を亡くされ、苦学して大学の単位を早めに取り、世界一周して見聞を広め、

英語とフランス語はNHKラジオ講座を利用し独学で磨き上げた上、

卒業後は、スイス・キャピタル・インターナショナルで大富豪の財産管理と形成のお手伝いをして「大富豪」の考え方を肌で学び、

スイス・キャピタル・インターナショナル
https://www.capitalgroup.com/advisor/jp/ja

1979年〜1996年までの17年間をピクテ・ジャパン代表として舵取りを任され、在任中に会社に訴え続けたものの受け入れられなかった

「一般生活者の財産形成」
をお手伝いすべく立ち上げたのが「さわかみ投信株式会社」を苦労の末に立ち上げた

運用生活40年以上を誇る「生きるレジェンド」が、それまでの投資経験をもとに2020年に突如として起こったコロナ恐慌による

世界的な「株価大暴落」の正しい捉え方とその後の展開を余すところなく公開した点にあります。

もはや「大学の講義内容」と言っても差し支えないものです。何しろ机上の空論ではなく、実際の相場で生き抜いて来た来られた凄みが随所にあります。

そもそも、スイスでは「アナリスト兼ファンドアドバイザー」をお務めされていた澤上さん。

何億、もしかして「兆円」の資産を先祖代々受け継いでいる雲の上の大富豪相手に資産管理のアドバイザーをされるプレッシャーとはいかほどのものか。

考えるだけで恐ろしくなります。

しかも、40年前のスイスでいくら留学されていたとしても日本人がアナリスト兼ファンドアドバイザーとして現地採用されること自体が奇跡に近いのではないでしょうか?

味方が一切いない状態で毎日を過ごされて来た澤上さん。オイルショック前後のお金の流れを肌で体感し、ITバブル、リーマンショックの終焉からのアベノミクス。

そのすべてを見て来た澤上さんが、今回のコロナ恐慌をどう分析しているのかを知ることができるのがこの新刊なのです。

暴落をニコニコで買い向かう長期投資者たる澤上さんは、2020年までの「バブル景気」がハリボテで中身の伴わない株高のため、

このまま金あまりバブルが崩れていってくれたら、ようやく落ち着いた投資ができる。【p.2】

とほっとされていたところに突如として発生したのが「コロナ」でした。

株式評論家である木村佳子さんによると、コロナ自体が株価操作するための装置のひとつだったのではないかと指摘されています。

‪経済都市伝説【仕掛けられたコロナ 前半 スマートシティ推進起爆剤だった!】木村佳子
https://youtu.be/EZevbYRq9wU

木村さんをご存知でない方は「トンデモ話」にしか聞こえないと思いますが、木村さんは、国際テクニカルアナリスト連盟が認定する

国際テクニカルアナリスト連盟について↓
IFTAとは(日本テクニカルアナリスト協会)
https://www.ntaa.or.jp/ifta

最高位の連盟検定テクニカルアナリストの称号を女性では世界初で認定された方です。

(7) 資格認定者数
CFTe  2,272名 (うち、NTAA 545名)
MFTA  140名 (うち、NTAA 52名)   ※NTAA人数は2017年3月末現在
IFTAとは(日本テクニカルアナリスト協会)
https://www.ntaa.or.jp/ifta

世界で140名しかいないうちの1人が木村さんということです。

だからと言ってすぐに信用できるとは思えない方は、是非、毎日更新されている木村さんの動画をご覧になっていただきたいと思います。

じゃあ澤上さんは、コロナ恐慌をどう捉えているのかということです。


とりあえずの結論は?

「超インフレに備えよ」

これが澤上さんがコロナ恐慌で世界の株価が大暴落したときに鳴らし始めた警告です。

「備えよ」ということは、これから「超インフレ」になるということです。超インフレは、貯金の価値が目減りすることです。

超インフレとは「昔は80円だった缶コーヒーが、今は120円になっている」で理解できます。つまり、同じものが同じ値段で買えなくなることです。

同じ値段で買えなくなるにしても、それまでよりも余分にお金を出さないと買えなくなるのです。

私と同じ40代なら、親や祖父母に「貯金しろ」と言われ、貯金通帳の残高を増やすことに必死になりました。

ところが、現在、貯金しても年率0.001%の世界です。10万円を1年預けてやっと「1円」の利子がつくだけです。

これでどうやって老後を暮せば良いのという話です。

コロナ恐慌をスタートとして、
ゴールが超インフレ。

すでに澤上さんはブログに
できるなら、いまの段階からどんどん買い増ししたい。

マーケット、上げ下げが激しくなるよ(澤上篤人の長期投資家日記)2020年6月25日
https://sawakami.blog/2020/06/マーケット、上げ下げが激しくなるよ.html
と書かれています。今の時期から買い増すを勧める理由は「いざとなったら買えない」からです。

これ、とても身につまされる話なのです。私が実際に買えなかったからです。

コロナ恐慌が始まった頃、ご多分にもれず、さわかみファンドの株価であるところの「基準価格」は、19,000円を切る事態となりました。

さわかみファンド (日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/nkd/fund/chart/?fcode=71311998

運用担当の草刈さんが余裕シャクシャクで、

私たちにとってはようやく来たチャンスで10年に一度の大きなもの。

本日の基準価額の下落について 「暴落に突入。ね、言ってきた通りになったでしょ」2020 年3月13日(さわかみ投信株式会社)
https://www.sawakami.co.jp/wp/wp-content/uploads/news_20200313.pdf

とわざわざお知らせしてくださったのにも関わらず、実際の私はニコニコで買い向かうことはできませんでした。

すでにマイナス評価となっている「さわかみファンド」をさらに買えますか?

信頼していても「まず無理」なんです。その理由は「もっと下がるかもしれないから」です。「買ったら下がる」可能性があるものを買えるかということです。

だから「超インフレ」になる前の今から「さわかみファンド」を買って長期投資の船に乗っとけと言ってくださっているのです。

そんな私ですが、一方で日に日に値下がりする基準価格を見ながらウキウキで買い増していたものがあります。

「VOO」です。

VOOは、ヴァンガード社が取り扱う「S&P500」連動の米国投資信託(ETF)です。

それまでNISA枠も利用して買っていたのですが、バブル初期からの購入となったので、平均基準価格が300ドルを超えていました。

そこに来たのが「コロナ恐慌」でした。

日に日に値下がりするVOOを私はウキウキで毎日買い増ししました。

さすがに210ドルになったときは買えなくなりましたが、そのおかげで平均基準価格は余裕の300ドル以下になり、大満足しました。

その後、VOOは順調に回復しています。

さわかみファンドを買い増しできなかったのに、VOOをウキウキで買い増しできた理由は何だったのでしょうか?

理由はふたつあります。

<理由>
1. さわかみファンドは毎月積立していた
2. VOOは毎年2月3月が最安値

投資を始めたきっかけが澤上さんなので、当然、さわかみファンドは毎月積立の設定をしています。

さらに、さわかみ投信のスポット購入って面倒くさいのです。

せっかくネットで投資状況を確認できるのに、スポット購入するために「ネットから申し込み」「振込」と手間が2つもかかります。

と手間がかかることを強調するのは、長期投資の流れを汲む「クローバー・アセット・マネジメント株式会社」さんのスポット購入が異常に簡単だからです。


「浪速おふくろファンド」でおなじみクローバーさんは、元さわかみ社員さんもおられるいわば長期投資仲間。

クローバーさんが最近取り入れたスポット購入の方法が素晴らしすぎです。

ちょっと余裕資金ができれば、スマホで入金・スポット購入できるようになりました。それまでと違う点は、振込人名に自分の名前とファンド名を入れるだけ。

いちいちアカウントにログインしなくても良いのがこんなに楽だとはそれまで気づきもしないことでした。

さわかみファンドのスポット購入も同じようなシステムにして欲しいと願うばかりです。そうすれば、気軽に買い増しできます。

ということで毎月積立していることと、スポット購入のやり方が面倒くさいので、さわかみファンドは19,000円を切った安値でも放置プレイでした。

一方「1年のうち2月3月しか買わない」とハナから決めているVOOは、どんどん値下がりするのと「購入は3月中まで」の自分リミットが作動し「買うしかない」の一点張りでした。

だから日に日に値下がりしても強気で買い増すことができてしまいました。結果、希望どおりの「平均取得価格300ドル以下」になり満足。

つまり、事前に「いくらになったらこれだけ買う」と自分にリミットをかけておく方が私が私を動かすことが自動的にできることが分かりました。

2018年12月の初めての暴落からの学びです。

次の問題は「超インフレ」に備え、私ができることは何かを事前に考えておくことです。

この新刊では、超インフレに対し、私たちひとりひとりができることを「生活防衛プラン」として、

澤上さんが「8条」掲げてくださっています。

その中には、金やREIT(不動産投資信託)はおすすめしないと驚愕の文言があるのですが、その理由は、是非、本書を手に取ってご確認ください。

この新刊1冊で大学前期の講義に相当します。

「お金」というまるで意志を持ったかのようにダイナミックに動く亡霊の姿をえぐり出し、未来を見据える澤上さんの姿。

1回読んだだけでは理解できないスルメ本です。

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